電磁界

Altairが提供する先進的な電磁界(EM)シミュレーションソフトウェアは、静的な問題から低周波および高周波の問題までの広範な電磁界問題を解くために、数多くの産業や用途において広く活用されています。

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FEKOの概要
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NASAが落雷保護のためのワイヤレスセンサーを開発 計算電磁気学ソフトウェアにより、NASAラングレー研究所の小規模な研究者チームが複合材航空機の落雷損傷を測定・軽減するワイヤレス共振センサーを開発しました。 Read more
Altair HyperWorksの電磁界解析ソルバー群であるFEKOは、多種多様な解析手法を統合した、世界トップクラスの電磁界解析ソフトウェアです。航空宇宙、防衛、自動車、通信、コンシューマーエレクトロニクス、エネルギー、医療といった産業を中心に広く活用されています。FEKOには、精度と信頼性に優れた強力なソルバー群が揃っており、真のハイブリッド化機能を備えているため、ひとつの問題に対して複数のソルバーを組み合わせて適用することにより、問題をより簡単かつ効率的に解くことができます。各ソルバーは並列処理が可能で、マルチコアCPUとGPUをサポートしているだけでなく、HPCやAltairのクラウドソリューションとの連携も可能です。

幾何形状モデリングや結果の可視化から、ポストプロセッシング、レポート生成までの機能がひとつのインターフェースに統合され、使いやすくなっています。CAD幾何形状及びメッシュのインポート / エクスポートモジュールが搭載されており、HyperMeshで作成したメッシュも簡単にFEKOにインポートできます。高度なデータ操作やタスクの自動のための特殊な機能と内蔵のスクリプティングツールもあります。内蔵の最適化手法に加えて、HyperStudyと統合されているため、複合領域の設計検討、最適化、確率統計解析を実行できます。

Quote
「当社のアンテナチームは、アンテナの設計、解析、性能評価や大型構造物の散乱効果の理解のために2003年からFEKOを使用してきました。使用感が非常に良好なため、FEKOを当社の戦略ツールリストに追加しました」

–Julie Huffman

Lockheed Martin Space Systems, USA

アンテナ設計

FEKOは、アンテナの解析および設計のために数多くの産業の広範な企業で使用されています。FEKOを使用している産業は、ラジオ / テレビ放送、ワイヤレス / 携帯電話 / 通信システム、リモートキーレスエントリシステム、タイヤ空気圧モニタリングシステム、GPS、衛星通信、レーダー、RFIDなど枚挙にいとまがありません。FEKOのモーメント法(MoM)ソルバーはアンテナ設計に広く使用されています。さらに、モデル分解機能(実際のモデルの代わりに同等の放射源を生成して使用)と、マルチレベル高速多重極法(MLFMM)などの高速なフルウェーブ解析法や、物理光学法(PO)、レイランチング法に基づく幾何光学法(RL-GO)、回折均一理論(UTD)などの漸近法を組み合わせることにより、反射鏡アンテナ、レーダー用アンテナ、レードーム付きアンテナといったアンテナ全てを非常に効率良く解析できます。また大型の有限アレー向けの領域グリーン関数法(DGFM)などの機能を使用することで、アンテナアレーも非常に正確かつ効率的に解析できます。

1.5 GHzにおける2x2マイクロストリップパッチアンテナアレーの電流

アンテナの配置

自由空間でのアンテナのシミュレーション手法は数多く存在しますが、実際のところ、そうしたアンテナは物理的な構造物に設置されるため、自由空間での放射特性は大きな影響を免れません。大型プラットフォームに設置されたアンテナの放射特性を測定することは困難であるだけでなく、不可能でさえあります。そのため、電気的に大きな環境とアンテナとの相互作用を正確にシミュレーションすることには困難が伴うのです。FEKOは長年にわたってアンテナの配置シミュレーションにおいて大きな信頼を獲得し、現在では、車両、航空機、人工衛星、船舶、携帯電話基地局、タワー、ビルなどへのアンテナ設置のEMシミュレーションにおける標準ツールとなっています。MLFMM・漸近ソルバー(PO、RL-GO、UTD)とモデル分解を併せ持つFEKOは、電気的に大きい、または非常に大きいプラットフォームにおけるアンテナ配置やコサイト干渉の問題を解くための理想的なツールです。

戦闘機および船舶におけるアンテナの配置(表面電流を表示)

電磁両立性

電磁両立性(EMC)は、多くの産業のOEMメーカーやそのサプライヤーにとって重要かつ注意を要する問題になっています。コンポーネントやデバイスをシステムに組み込んだときに電磁的な問題が発生しないようにするだけでなく、関連のEMC規制に適合することが重要です。FEKOは長年にわたってEMC問題に使用され、電磁障害(EMI)や電磁感受性(EMS)、イミュニティに関連した問題のシミュレーションを実現してきました。FEKOは、完全なケーブルモデリングツールを備えており、ケーブル間やケーブルとアンテナまたはデバイス間の電磁放射および電磁照射の解析を行うことができます。こうした電磁放射や電磁照射を放置すると、妨害電圧や妨害電流が発生し、システム障害が引き起こされかねません。また、システム内の電子制御機器(ECU)の放射エミッション、シールド効果、電磁放射障害の解析、電磁パルス(EMP)、落雷の影響、高強度放射電磁界(HIRF)のシミュレーションにも使用されています。

FEKOのケーブルモデリングインターフェース

散乱とRCS

ある物体の散乱特性は、その物体が入射電磁波にさらされたときに散乱したエネルギーの空間分布と相関性があります。散乱が重要になる典型的なシナリオとしては、物体を検知するシステムの設計(衝突検知システムなど)と、送信機の検知力を高める / 弱める物体の設計(ステルス機など)の2つが挙げられます。FEKOの多種多様な計算手法(MLFMM、RL-GO、POなど)とポストプロセッシング機能を組み合わせることで、散乱やレーダー反射断面積(RCS)の問題を非常に効率的かつ正確に解くことができます。

ヘリコプターのRCSの強さの表示

導波管コンポーネントとマイクロストリップ回路

導波管は、世界初の宇宙通信で使用されて以来、防衛、航空宇宙、海洋、通信の各産業において、カプラー、フィルター、サーキュレーター、アイソレーター、アンプ、アッテネーターなどのコンポーネントに広く使用されてきました。FEKOは、こうした導波管コンポーネントのシミュレーションに使用できます。このシミュレーションは一般的に、導波管ポートの励振とMoMおよび有限要素法(FEM)ソルバーを用いて行います。

マイクロストリップテクノロジーは、カプラー、共振器、フィルターなどの平面回路の設計に使用されています。こうしたマイクロストリップ回路の解析では、回路のトレース長と導波管が同程度の長さになる場合、フルウェーブ3次元電磁解析を使用します。FEKOの平面層グリーン関数と表面等価原理(SEP)定式化は、プリントマイクロ波回路の解析に非常に適しています。

導波管デルタ給電マジックT型カプラ(WR-90)の電磁界のシミュレーション

生体電磁気学

電磁界シミュレーションは、生物医学テクノロジーの開発において重要な役割を果たします。これは、シミュレーションによって体内または身体近傍における電磁界の相互作用について貴重な知見が得られるためです。生体組織は電磁波を吸収する性質があるため、一般的に送信機の設計では、十分な信号が放射されること、解剖学的荷重によって信号が失われ過ぎないこと、そして吸収比率(SAR)および体内の温度上昇の上限値を定めた規制を順守することに注意を払います。生物医学テクノロジーの典型的な応用分野は、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、車内のRF場、補聴器、身体装着式のアンテナ、MRI、植込み型医療機器、低体温療法機器などです。FEKOのFEM、時間領域差分法(FDTD)、MoM/FEM法は、こうした分野に最適です。FEKOは、さまざまな人体モデルを集めたデータベースを備えています。

車内でパーソナル無線機を装着したファントムのSAR計算

整合回路の設計

アンテナ設計エンジニアの重要な作業のひとつに、アンテナの帯域幅とアンテナ効率の技術仕様が満たされているかを確認する作業があります。仕様を満たす方法としては、アンテナのハードウェアに変更を加えるか、整合回路を使用する方法があります。この作業には、Altairの販売経路を通じて提供されている、Optenni社のOptenni Labが適しています。Optenni Labは、全自動の整合回路生成と最適化ルーチン機能を備えたツールです。ユーザーが整合回路内の所望の周波数帯域とコンポーネント数を指定するだけで、整合回路トポロジーの最適化の候補が自動的に示されます。Optenni Labは、主要なコンポーネントメーカーのインダクターおよびキャパシターの正確なモデルと、高速な公差解析機能を備え、設計基準を満たす整合回路を確実に製造することができるため、FEKOの理想的な補完ツールといえます。

アンテナ合成ツール

Antenna Magusは、Altairの販売経路から提供されている、Magus社のアンテナ合成ツールです。検索可能な巨大なアンテナデータベースを備えており、このデータベースを検索すると、目的のアンテナを見つけ、ユーザーの仕様に合致したアンテナを設計することができます。解析準備の整ったFEKOモデルをエクスポートできるAntenna Magusは、FEKOの理想的な補完ツールです。

電気機械装置

電気モーター、変圧器、バスバー、遮断器、発電機、誘導加熱装置、リアクター、センサー、ソレノイド、スピーカーなどの電気機械の設計には、電磁界解析を使用します。電気エネルギーを機械エネルギーに変換するモーターをはじめとするこうした装置では、エネルギー変換のための磁界または電界が生じます。

Fieldscale社のChargeでは、モデル全体の電界を解析できます。境界要素法に基づくChargeは、複雑な構造の電位と電界分布を精度良く計算できます。

JSOL社のJMAGは、電気機械設計のためのFEAソフトウェアです。低周波の電磁界解析により、機械内部の複雑な物理現象を正確に捉え、迅速に評価することができます。

JMAGの電磁界シミュレーションの工業製品への適用例

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